アチェ特別自治州の中でも、最も標高が高い1500〜1600mに位置するアルール・バダは、コーヒーの木が主に10年前後の樹齢で、力強さが感じられることから、品質テストでも豊かなフレーバーを生み出しています。地区の小規模農家が1〜2haほどの区画で栽培し、標高や土壌、そしてマイクロクライメートなどの環境要因が、フルーティーな柑橘系の酸味、滑らかな口当たり、そして独特のエキゾチックな土の香りをもたらしています。収穫されたコーヒーは、農家が信頼するコレクターに渡され、他の地域のコーヒーと混ぜられないように、厳選された工場に送られます。
その後、メダン市にある専用の特別工場で、比重選別やスクリーン選別を行い、最終工程ではハンドピックを施して、この特別なロットが完成されます。アチェという言葉の由来は、スマトラ島最北部に位置し、かつて交易の中心地であったことから、Asia(アジア)、China(中国)、Europe(ヨーロッパ)、Hindu(ヒンドゥー)など、さまざまな地域や文化を表す言葉の頭文字から来ていると伝えられています。このように、コーヒーの風味特性も明るい酸味を基調にし、個性的で多彩な風味を持つ複雑なフレーバーを備えています。