こちらは、コロンビア南部ウイラ県アセベド地区に位置するVilla Batulia(ビジャ・バトゥリア)農園で生産された、イエロー・ゲイシャのナチュラルプロセスロットです。標高1,500メートルの高地にて、経験豊富な生産者アニバル・カルデロン氏によって丁寧に作られました。
アセベドはウイラ県内でもスペシャルティコーヒーの名産地として知られており、特にピンクブルボンやゲイシャといった高品質な品種の栽培が盛んな地域です。カルデロン氏は国内外の品評会で受賞歴を持ち、その確かな技術と品質へのこだわりに定評があります。
今回のロットでは、希少なイエロー・ゲイシャを70時間の嫌気性発酵(Anaerobic Fermentation)にかけ、ナチュラルプロセスで仕上げました。発酵は密閉環境下で行われており、その結果として香りの複雑さと凝縮された甘さが際立っています。
イエロー・ゲイシャは非常に希少で、まとまった数量を確保できる機会は限られています。一般的なゲイシャとは異なるアロマ特性を持ち、トロピカルフルーツや熟した黄桃、時には香水を思わせるような華やかな香りを放ちます。その個性から、「実はゲイシャとは別の品種なのではないか」といった声も一部生産者の間で挙がっており、注目を集めています。
また、チェリーが黄色であることも、味わいの個性に寄与していると考えられます。一般に、イエローチェリー品種はレッドやオレンジに比べ、より明瞭で上品な甘さを備えており、このロットでもその特徴がしっかりと表現されています。
なお、同農園のウォッシュドプロセスによるイエロー・ゲイシャも非常に高い品質を誇っており、今後の入荷も検討中です。
今後も目が離せない、有望な生産者による特別なマイクロロットをぜひお楽しみください。