長く愛されるコーヒーの魅力
コスタリカ・タラス地区の名品
標高1,500mに位置するコスタリカのタラス地区は、良質なコーヒー生産地として名高い地域です。その中心にある「ラ・カンデリージャ(LA CANDELILLA)」は、周辺9つの農園から厳選されたコーヒーを処理するマイクロミルとして2000年に設立されました。スペシャルティコーヒーの先駆者であるこの施設は、2015年に最新のペニャゴス製ウェットミルを導入し、品質をさらに向上。果肉除去工程の均一化に成功し、精度の高いピッキングと賃金向上の取り組みも行っています。
自然と調和する乾燥プロセス
収穫されたコーヒーチェリーは丁寧に選別され、果肉除去後に約半日発酵槽で処理されます。その後、2日間アフリカンベッドで、さらに7日間コンクリートパティオで天日乾燥されます。この工程は風の力を活かし、コーヒーの風味を最大限に引き出します。
コーヒーが支える社会貢献
Casas de La Alegria基金
2020年から、ラ・カンデリージャの生豆を輸出するCoffee Exparts社を通じて「Casas de La Alegria基金」への寄付が開始されました。このプログラムは、季節労働者やピッカーの子供たちの教育・健康支援を目的とした託児所を整備する取り組みです。2014年からICAFEとユニセフが共同で進め、タラスを含む3地域に21棟の施設が設立されています。
子どもたちの成長を支援する託児所
託児所では、子供たちが週6日、4食の食事と学習を提供されるだけでなく、健康診断などのサポートも受けられます。これにより、労働者が安心して働ける環境を作り、地域全体の雇用環境とコーヒー生産の持続可能性が向上しています。
コスタリカ訪問時には、タラスの託児所で36人の子供たちが過ごす様子を視察。塗り絵や手洗い指導などの日常の活動が、子供たちの健康的な成長を支えていました。今後、校庭やキッチンの整備も計画されており、さらなる発展が期待されています。