エルサルバドルのサンタアナ火山の斜面に位置するサンタアナ アパネカ ラマテペックは、優れたコーヒーの産地として知られています。火山性の土壌と太平洋の影響による独特の微気候が素晴らしいコーヒーを育みます。
この農園の歴史は1888年に遡ります。コロンビアからエルサルバドルに移住した曾祖父が開墾し、マラカラ農園がスタートしました。その後、農園は相続により分割され、2005年以降はホセ ギジェルモ アルバレス氏とマリア デ ロスアンヘレス アルバレス プルネーラ(4代目)がマラカラ農園(Lote-A)を引き継ぎ、管理と高品質のコーヒーの生産とマーケティングに専念しています。
ギジェルモ氏は、最高品質のコーヒーを生産し続けるために伝統を守り続けています。彼は農園で働く人々を家族のように大切にし、そのために農場には学校と診療所を設置し、教育や健康のケア、食事のサポートを提供しています。また、毎年欠かさずピッカーの教育を行い、適切な報酬を支払うことで労働者のモチベーションを高め、良好な労働環境を維持しています。2003年に開催されたエルサルバドルCup of Excellenceの第一回大会で2位に入賞したこともあり、高品質なコーヒー生産に対する情熱を持ち続け、今もなお品質の向上に努めています。
近年、ギジェルモ氏はデジタルマップを用いたアプリを活用し、農園内の6区画ごとの土壌、木、葉の状態を細かく分析・管理しています。これにより、適切な栄養素を含む肥料を効果的に散布できるようになりました。また、シェードツリーのメンテナンス、肥料、病害虫対策など、どの工程も欠かすことなく細心の注意を払っています。
特にピッキングは重要で、収穫後のチェリーは再選別されます。再選別を終えたチェリーも、運搬時に傷がつかないように、また丁寧に扱えるよう、運搬時の1袋あたりの重量を34.5kgと半分にしています。このような一つ一つのケアは、マラカラ農園に関わる全ての人々の一年間の努力を無駄にすることなく、最高のコーヒーを作りたいという願いから来ています。
エルサルバドルにとってコーヒー産業は重要な役割を果たしており、労働者の生活を守るためにもコーヒー生産を続けることが使命だとギジェルモ氏は語ります。その前向きな姿勢と細やかな対応、ギジェルモ氏の人柄が、このコーヒーのクリーンカップでの甘くマイルドな風味に表れているようです。