【開発秘話】浅煎りと深煎りの特徴を共存させる焙煎を4ヶ月かけて開発した【GAP ROAST|ギャップロースト】
(↑開発秘話を記事にしてみました)
従来の焙煎設計とは全く異なるアプローチで浅煎りと深煎りの特徴を同時に体現させるギャップロースト。
南国を彷彿させるトロピカルな果実感やフローラルと共に、深煎り感による柔らかい口当たりや甘さも感じられます。
シングルオリジンでありながら、まるでブレンドの複雑さを持つ不思議なコーヒーに仕上げています。
本来、焙煎による表面の色で判断する「焙煎度」ですが、専門店でも豆の中の火の通りについて触れられることはほとんどないと思います。
同じ焙煎度(表面の色)でも中が同じとは限りません。
投入温度、火のかけ方が違えば、表面の色は同じでも豆内部の状況は違ってきます。
ギャップローストは温度コントロールを行い、外と中のギャップをあえて生まれるように焙煎し、明るい果実感と深煎りのようなコクや甘みなども引き出せるように設計しました。
結果的に従来の焙煎プロファイル(レシピ)とは全く異なるアプローチで「ギャップロースト」は成り立っています 使用するコーヒー豆はエチオピアのナチュラル。
どの農園のものを使用するかはシーズンによって変わります。
時間経過とともに表情が大きく変わるのも、この「ギャップロースト」の特徴です。
通常の浅煎りとはまた違うコーヒー体験ができるはずです。
ちなみにアイスコーヒーでも美味しくいただけます。
■現在の使用コーヒー豆
エチオピア グジG-1 ウラガ ナチュラル
■農園情報
農園名:周辺の小規模生産者(代表ゼラレム氏)
生産地: オロミア州グジ、ウラガ、ソロモ
栽培品種: 原生品種
標高: 2095-2122m
精製処理: ナチュラル
ゼレラム・コーヒーウォッシングステーション
ゼレラム・コーヒーウォッシングステーションは、オロミア州グジ、ウラガ、ソロモの標高2000mを超える高地にあるウォッシングステーションです。Tracon Tradingが所有するウォッシングステーションで、近隣に暮らす小規模生産農家から運び込まれたチェリーの生産処理が行われています。品質向上に向けて様々なルール作りを行っており、持ち込まれたチェリーは、プロセス前に再度ハンドピックが行われ、未熟豆、過完熟豆は取り除き、均一性の高い完熟のチェリーのみを厳選し、ウォッシングステーション側がチェリーの受け入れを行います。こうすることで、結果的に生産者の意識や収穫精度が高まり、毎年安定した品質を目指しています。
ウォッシングステーション内には、200以上のアフリカンベッドがあり、それぞれのテーブルにコードが振られており、これによって各ロットの管理が適切に行われ、広大な乾燥場でありながらも、1つ1つのロットの状況が確認できるように管理されています。
Guji Zone
グジは、オロミア州に属するゾーンの1つで、この地に暮らすオロモの部族にちなんで名付けられました。ECXカテゴリーでは、古くはシダモとしてカテゴライズされていた為、シダモ・グジとカテゴライズされています。ウラガ、アドラ、シャキソ、ハンベラ、ケルチャの5つのウォレダ(郡部)でコーヒー生産が行われており、ウラガは特に標高の高いエリアとして知られ、北西部の州境に行くにしたがって2800mほどの山岳地帯が広がっています。
この地に暮らす人々は、グジの由来ともなったオロモ族を中心に、ゲデオ族、アムハラ族などが暮らしています。ウォッシングステーションは、1970年代にエチオピアに導入されたと言われており、グジや隣接するイルガチェッフェ、シダモエリアは、その走りとされており、ウォッシングステーションの歴史は古く、エチオピアのウォッシュドコーヒーにおいて、代表的な生産地、そして高品質なコーヒーの名産地とされています。
TRACON TRADING
トラコントレーディングはエチオピアの輸出業者のひとつです。エチオピアにとってコーヒーは、もっとも重要な農作物であり外貨獲得のための換金作物でもあります。トラコントレーディングではそのようなコーヒーに注目し、ヨーロッパやアメリカ、東洋、中東のスペシャルティコーヒー市場にエチオピアのコーヒーを輸出しています。
また、エチオピア国内において6つのウォッシングステーションを構え、イルガチェフェとLimmu(リム)エリアには環境に配慮したウォッシングステーションを所有。品質の向上、認証の取得などを掲げ、持続的で高品質なコーヒー生産を目指いしています。
そして、最高品質のコーヒーを提供し、エチオピアのコーヒー業界をけん引する企業となること、国際的に認知される企業をなることをビジョンとして掲げています。
近年はエチオピアにおいてもCup of Excellenceが開催され、Tracon TradingもCOE受賞を果たし、高品質なスペシャルティコーヒーへ様々なチャレンジを日々行っています。