長年にわたり、日本で親しまれてきたグアテマラのコーヒー。その製造に日々尽力するのは、オーナーであるアルトゥーロ・アギーレ氏(通称: ドン・アルトゥーロ)であり、彼は常に地域、自然、家族、従業員、そして顧客の幸福を願いながらコーヒーに向き合っています。彼は、美味しさと喜びを追求し続けることができるのは、素晴らしい土地と生産活動に携わるすべての人、そしてそれを感じて楽しむ人々がいるからだと語ります。
地域の経済に貢献し、家族全員がより幸せな生活を送ることを願いながら、アルトゥーロ氏は収穫期に手伝ってくれるピッカーたちを近隣のコミュニティに限定しています。現在ではピーク時には800人もの人々が働き、地域雇用の柱となっています。毎年同じピッカーが戻ってくれるおかげで収穫レベルが向上し、それにより良い賃金と福利厚生が提供されています。
その上、毎年の売り上げの一部を農園へ再投資しており、具体的な取り組みとしては、水力発電システムの導入によりディーゼルの使用を抑制し、発酵層に壁面と中央に通気路を設け、発酵過程を均一化させ、クリーンカップの向上を図っています。品質向上や環境保全に積極的に取り組んでいます。
最近では、新しいチェリーの荷受けタンクを増設しました。これにより、夜中まで続いていたチェリーの荷受け作業が夕方6時半までに完了するようになり、雇用と品質の向上に大きく寄与していると語っています。
農園には100万本を超えるコーヒーの木が育てられており、アギーレ氏自身が手間を惜しまず、1本1本の木の健康状態を個別に確認しています。通常行われるような区画や列ごとの一律な剪定は行われず、手入れには時間がかかりますが、農園全体が健康であるためには、各木を個別に手入れすることが不可欠だと述べています。また、使用する肥料も毎年複数の試験的なものを使用し、エル・インヘルトに最も適した肥料や味わいを向上させる肥料を見つけるために常に努力しています。
マグノリア区画は、エルインヘルト農園の中央に位置し、標高1530-1600mになります。元々は3つの区画のうちの1つで、トラディショナルナチュラルを生産するために使われていましたが、その甘味や質感、フローラルな印象などのバランスが優れており、単一エリアでの調達が行われています。
近年では、ナチュラルプロセスにも注力しており、雇用の充実した基盤を持つピッカーたちの高いピッキングスキルがもたらす均一な熟度は、エル・インヘルトのナチュラルプロセスの利点ともなっています。