アンドレス・ピンタードさんは、長年にわたって培ってきたコーヒー生産の経験をもとに、近年は高品質なスペシャルティコーヒーの世界に本格的に取り組むようになりました。
もともと、周囲から「ゲイシャ種は素晴らしい」と評判を聞くことはあっても、アンドレスさん自身は慎重な姿勢を崩しませんでした。というのも、ゲイシャは生産量が限られ、どこでもうまく育つとは限らないとされる難しい品種だからです。
そんな彼の考えに変化が生まれたのは2016年。すでにゲイシャ種の栽培に成功し、地域でも信頼されるリーダー的存在だったアガピート・ラモスさんとの出会いがきっかけでした。アガピートさんが、要求の厳しいマーケットにおいてもしっかりと高価格でゲイシャを販売している姿を見て、アンドレスさんは「自分にもできるかもしれない」と感じたのです。
今では、アンドレスさんのコーヒーは複数のロースターに紹介され、カッパーたちにも強い印象を与えるほどに。品質の高さがしっかりと評価されています。
家族と力を合わせながら、暮らしをより良いものにしていくこと。そして、マーケットに対して安定的に高品質なコーヒーを届け続けること。アンドレスさんはその二つを目標に、ゲイシャの生産にさらなる意欲を注いでいます。