ほのかに感じるフローラルなジャスミンの香りにマンダリンオレンジやグレープフルーツなどの果実感とクリーンさ。
カシスやグレープのようなジューシーな酸や甘さも同時に感じられるケニアらしい仕上がりとなっています。
ペアリングのおやつなどがなくても、このカップ一杯で完結できるような高いクオリティを感じるクロップです。
𝙁𝙡𝙖𝙫𝙤𝙪𝙧
グレープフルーツ、オレンジ、ブラックティ、ジャスミン
𝙁𝙖𝙧𝙢 𝙄𝙣𝙙𝙤𝙧𝙢𝙖𝙩𝙞𝙤𝙣
農園名:キアワムルル農園
生産地: ニエリ地方ニエリ地区
標高:1700m
栽培品種: SL28, SL34, バチアン
精製処理: ウォッシュド
𝙎𝙏𝙊𝙍𝙔 𝙊𝙁 𝙏𝙃𝙀 𝘾𝙊𝙁𝙁𝙀𝙀
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革命的なゲームチェンジャー
私は大学で会計を学び、銀行やコンサルティング・ファームで働いた後、2012年に妻と共にロックバーンを設立しました。なぜコーヒーの事業に乗り出したのかと言いますと、それは私が祖父との約束を果たすためでした。祖父は情熱的なコーヒー生産者でした。私が村を離れる際、祖父とケニアのコーヒー産業を変革することを約束しました。祖父は2008年に88歳で亡くなりました。もし彼が生きていたら、ちょうど100歳になっていたでしょう。
私は生まれも育ちもコーヒー農家の家系であり、コーヒー生産の困難さを理解しています。その経験から力を得て、市場に革命を起こす存在になろうとしています。私の考える「革命」とは、ロースターと生産者を結びつけ、双方にとってWin-Winの関係を構築することです。これは非常に困難で手間のかかる仕事です。なぜなら、多国籍企業内には反対勢力が存在し、直接取引モデルが導入されると、生産者が(現在の不公正な状況に)気付き、より賢くなると彼らが考えているからです。彼らは生産者の利益率が増加することを懸念しています。多国籍企業は透明性を欠いたままで巨大な利益を得ています。そのため、多くの反対勢力が存在するのです。
私はロースターや協力する人々に徐々に自分の考えを広めています。革命を起こすためには、賢明であることが必要です。無意味なことに命を捧げるべきではありません。何をすべきか、何をしないかを理解する必要があります。ただ前に進むだけでは十分ではありません。
コーヒーと「政治」
毎年、多くのバイヤーが生産地を訪れ、コーヒーを購入したいと言って生産者の期待を裏切ることがあります。昨年、アメリカの大企業が訪れましたが、結局コーヒーを購入せず、私たちは経済的な損失を被りました。このような冷やかしの企業が増えているのです。
私とバイヤーが一緒に農園を訪れると、生産者は翌朝私に電話をかけてきて「彼らは本当にコーヒーを買うつもりなのか?」と尋ねます。私が「買わない予定だ」と答えると、彼らは冷やかしだと思い、話を進めようとしなくなります。
生産者は常に私に連絡を取り、「ピーター、何かプロジェクトはあるか?」「トップの10ロットを買えるかな?」「ピーター、品質改善を手伝ってくれる?」といった内容で話をします。私は生産者の立場に立って話すことができるので、関係を築くのが容易です。
私が昨日訪れた農園は私が生まれた場所であり、祖父も生まれた場所です。つまり、私は農家の血を引く存在ですので、生産者は多国籍企業の幹部よりも私に先に接するし、私の意見を重視してくれます。これが私たちの最大の強みです。私は生産者の課題を理解し、海外のバイヤーが求めるものも理解しています。私は両者を結びつけ、オープンで透明な手法で貢献することができます。
インスピレーションを与えること
ケニアのコーヒーは高騰していることはご存知ですね。生産量の減少は気候変動だけが原因ではありません。最も大きな問題は生産者のモチベーションの欠如です。私の父はコーヒー農園を経営していますが、彼は単に利益を追い求めることはありません。生活に十分な収入があれば満足で、ビジネスモデルへの転換は考えていません。また、若い世代は都会に移り、サービス業や建設業、ドライバーなどの仕事に就いています。コーヒー産業は多国籍企業によって透明性を欠いているため、若者は関心を持たず、誰もコーヒー農家に継ぎたいと思いません。彼らは自己成長や収益性の高い仕事を追求したいと考えるでしょう。
若い世代に訓練を施すには、まず彼らに情熱を持ってもらう必要があります。具体的には、私の指示に従えば、素晴らしいコーヒーを生産し、十分な収入を得ることができますよと伝える必要があります。したがって、自分自身の時間と資金をコーヒー生産に投資するように促す必要があります。
多国籍企業内部の人々は古い政府関係者が多く、インスピレーションに欠けているため、変革は起こりません。ただただ停滞するだけです。私たちは現状を変えようとしています。私は今が出発点だと考えています。